文字組版

長体・平体

文字は正体で組んで読みやすいようにデザインされている。
しかし、場合によっては、
変形組みを行わなければならない。
見出しやタイトルを読みやすくデザインする場合や、
スペースに対して文字が多すぎる場合に、
文字の横幅を狭くする「長体」や高さを低くする「平体」に変形させる。


変形組みの基本ルール

  1. 変形組みは、次の編集目的を実現する為に意図的に使用される
    • 所定のスペースに字数や行数を多く入れたい
    • 読みやすくする為に行間を広げずに行間を広く見せる
    • 他の文章と区別するため文字を差別化したい
  2. 本文では、平体・長体とも、変形2番(縮小率20%)までが限度
  3. 和欧文混ぜ組みの変形組みでは、欧文には変形をかけないこと
  4. 平体は天地のみ、長体は左右の字面のみが縮小するので、
    指定には充分注意する

変形率について

変形文字は、変形率の違いによって3種類ある

変形1番 縮小率10%
(長体1番・平体1番)
DTPの場合は水平比率・垂直比率90%
変形2番 縮小率20%
(長体2番・平体2番)
DTPの場合は水平比率・垂直比率80%
変形3番縮小率30%
(長体3番・平体3番)
DTPの場合は水平比率・垂直比率70%
(5%きざみでも良い)


変形文字の字間・行間指定の注意

変形文字を使用して組む場合は、次の2つの点に注意して指定する

  1. 長体は正体に対して左右の字幅だけ、
    また平体は正体に対して天地の字幅だけが縮小する
  2. 変形文字の字間・行間の指定は、変形された文字幅が基準となる

文字ツメ

句点(。)、読点(、)、中点(・)は約物半角を行ってはいけません。
もともと日本語には「・、。」はなくて、
読みにくいものを読みやすくする為に「・、。」の句読点がある。
「・、。」は全角あきをさせること

文字ツメしても良いものは、
カタカナ、括弧「( )」、小さい「っ、ゃ、ゅ…。」は
約物半角を行っても良い。
また、行末の句点(。)のみ半角にしても良い。




「静」と「動」を色で言うと…。

  • 「静」…青緑、青、青紫などの寒色系
  • 「動」…赤、だいだい、黄などの暖色系